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『櫻子さんの足下には死体が埋まっている 白から始まる秘密』

 完全にホラー。悪意が平凡な日常をじわじわと歪める描写が非常にリアルで、読み始めたら止まらなかった。第壱骨は正太郎と櫻子さんの出会いの物語。惣太郎が何者なのかが明らかになり、正太郎の喪失感と櫻子さんへの憧憬がじわじわと心に響く。第弐骨は正太郎の退院後。殺人犯花房が忍び寄り…犯人ってあの人しか考えられないんだけど、まさか…

「後で冷静になって考えて、手動でロックしてドアを閉めれば良かったと気がついたけれど、僕はすっかり動揺していた」

たけわか読み応え評価 ★★★★★

『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』 http://takezo-book.cocolog-nifty.com/blog/2014/02/post-f37a.html

『櫻子さんの足下には死体が埋まっている 骨と石榴と夏休み』 http://takezo-book.cocolog-nifty.com/blog/2014/03/post-c00b.html

『櫻子さんの足下には死体が埋まっている 雨と九月と君の嘘』 http://takezo-book.cocolog-nifty.com/blog/2014/03/post-76bc.html

『櫻子さんの足下には死体が埋まっている 蝶は十一月に消えた』 http://takezo-book.cocolog-nifty.com/blog/2014/03/post-be20.html

『櫻子さんの足下には死体が埋まっている 冬の記憶と時の地図』 http://takezo-book.cocolog-nifty.com/blog/2014/07/post-3528.html

『聖書を読む』

 『聖書』の「創世記」「使徒言行録(旧:使徒行伝)」「黙示録」を所々ピックアップしながら、細かく読み解くことにより、その意味するところを議論し合うという内容。聖書理解の入門として抜群だと思う。うさぎさんの発言にも出てきますが、この本全体に、非常に”政治的”な校正がなされています。聖書から繋がるキリスト教、イスラム教、ユダヤ教との相関関係から、この三つの宗教による文化への繋がり、現代政治への影響等がおぼろげながら見えてくる所がとてもおもしろかった。

やはりうさぎさんは天性の洞察力で、誰よりもイエスに近いところにいる人だと思う。体調の回復と続編の刊行を心より待ちしております。

たけわか読み応え評価 ★★★★★

佐藤優記事一覧 http://takezo-book.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/post-5b88.html

『騙されない生き方』 http://takezo-book.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/post-336f.html

『仏教教理問答』

 もうすぐお彼岸なので何軒か回らないといけないのですが、花粉症でダウン…。今年は痒くないと思っていたら、黄砂が飛んできたとたんに、熱が出たかと思うくらいのクラクラ、ぐじゅぐじゅはっくしょーい。たまらんですわ。

 仏教三部作はこちらで完結となりました。難易度としては『さみしさサヨナラ会議』<『知的唯物論』<本作『仏教教理問答』となります。難易度は高いですが、興味深かったのであっという間に読み、すでに何度か読み返しています。

 うちは浄土真宗なので…と書くとこの本を読んだ意義が無いので、宮崎風に改めます、”私の「家の宗派」は浄土真宗大谷派なので”、問答三と問答五、浄土宗と浄土真宗の話に一番興味を惹かれました。法然と親鸞の違い、教義の論理構成(と内包しているその破綻)等。「家の宗派」である仏教ですが、やはりキリスト教の勉強をしているよりは数段馴染みがいいのを感じました。年に一度は旦那寺のおっさまとお話しする機会がありますが、頂いた説法が浄土真宗のトレンドだったということも良くわかりました。説法にもトレンドがあるんですね。

たけわか読み応え評価 ★★★★★

『さみしさサヨナラ会議』 http://takezo-book.cocolog-nifty.com/blog/2013/03/post-ec81.html

『知的唯物論』 http://takezo-book.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/post-838e.html

『知的唯仏論』

 今年最後のレビューです。

 こういう本を読みたかった。ツボにはまったので久々の評価最高点になりました。入門~初・中級の仏教論が繰り広げられているのですが、呉、宮崎とくれば、導入はやはり漫画から。手塚治虫『ブッダ』を皮切りに、マニアックな宗教漫画のタイトルが出てくる出てくる。

 てっきり輪廻転生は仏教の根本思想だと思っていたのですが、ブッダの教えではなく、バラモン教の影響だということを初めて知りました。三島由紀夫の『暁の寺』や遠藤周作の『深い河』を完全に読み違えていた_ノ乙(、ン、)_仏教を全体から、そして問題点までがきれいに整理されて、実に読みやすかったのですが、残念なことに『聖☆おにいさん』は出てきませんでした(笑)それではみなさん、よいお年を。

たけわか読み応え評価 ★★★★★

『奇縁まんだら 終り』

 『奇縁まんだら』渾身の最終巻。力強い一冊でした。印象に残ったのは、女の底意地の悪さ(笑)、中学生の頃愛読していた井上靖の素顔。4冊永久保存します。

たけわか読み応え評価 ★★★★★

『奇縁まんだら』 http://takezo-book.cocolog-nifty.com/blog/2008/08/post_6552.html

『奇縁まんだら 続』 http://takezo-book.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/post-1690.html

『奇縁まんだら 続の二』 http://takezo-book.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/post-b6b7.html

『おまえさん』

 井筒平四郎シリーズ、『ぼんくら』『日暮らし』に続く第三弾です。最新刊は、単行本と文庫本同時発売!

宮部みゆきはすごいねぇ、”天才”だとしみじみ感じました。弓之助(と平四郎の奥方)は、作者自身の投影なのではないのかな。人に見えない部分までも見通してしまうことへの悲哀がすごくよく書けていると思う。でもこんなに人の心を読めてしまったら「やっぱり面倒くさい奴」ですね…。

 下巻の「残り柿」から小説のトーンが変わります。特に丸助の話がじんときました。★4つと思ったのですが、やっぱり5つ。

たけわか読み応え評価 ★★★★★

宮部みゆき記事一覧 http://takezo-book.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/post-ba0b.html

『暴走する国家 恐慌化する世界』

 現在わたくし、佐藤優 fever 中です。

 5冊ぐらい同時に読んでいて、どれもこれも興味深いのですが、この本が突出して面白かったので、一気に読んでしまいました。もう悶絶するぐらい面白かった。私はロスチャイルドやロックフェラーの影響力(いわゆる”陰謀論”、本書では”共謀共同正犯理論”と呼ばれている)を信じているのですが、心底信じられない理由は、結局のところ日本人の内在的な問題の方がよほど重要で、例え欧米財閥の影響力が無かったとしても、小判鮫のように何かに隠れて貼りついて、利権をむさぼる体質はかわらないだろうと考えるからです。

 示唆的だと思った部分を覚え書きとして、抜き書きしておきます。

副島 ポピュリストというのは、「迫力のある演説の力で下から這い上がってきて、地元の親分たちに利用されながらも頭角を現わし、ある地点でその親分たちの悪事を暴き立てて、さらに自分は上に這い上がっていく」という扇動型政治家です。

↑以前からポピュリストという言葉の使い方に疑問を抱いていたので、この指摘には思わず膝を打ちました。

佐藤 科学アカデミーで認定されるか、モスクワ大学の教授になれるような学者や、重要な研究所に勤めている人には格安で別荘を与えます。200平方メートルくらいある別荘だったら蔵書の収納も十分できます。その別荘に来て、皆で集まってお茶やウォトカを飲みながら、政治の話とかをします。そこではどんなに反体制的なことを言い合っても全然かまわない。こういう形で学者や芸術家や文化人同士が集まって、村までつくっています。そこは政府が特別に優遇しておいて、言論の内容には絶対、干渉しないようにします。それで現実政治の世界のほうにインテリたちが入ってこないようにしているのです。政治の世界に入ることが認められるインテリというのは三流インテリです(笑)。

↑ロシアに関する解説ですが、先日の「サンデー毎日」と重なります。ちなみに最近、チェルノブイリが原因で、ロシア人の男性の平均寿命が短いのではないか?(61歳くらい)という噂がありますが、この本の中には、ウォトカのせいだと書かれています。ロシア女性の平均寿命は74歳です。

副島 遠藤さんの『沈黙』という作品が重要です。欧米の知識人に、日本の文学者で知っている人を一人挙げろと言えば、必ず遠藤周作になります。(後略)

↑思わぬ拾い物をしました。これで一ネタ書けます(笑)研究者外からの視点というのは、いつもとても重要です。

※家産官僚については少々疑問に思う点あり。

たけわか読み応え評価 ★★★★★

佐藤優記事一覧 http://takezo-book.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/post-5b88.html

『奇縁まんだら 続の二』

 曼荼羅3作目です。日経新聞で読んでいるにもかかわらず、購入して再度楽しんでしまいました。なんとなくこの一冊、死の臭いがするんですよ… あくまで私の印象なんですが、「あの世で待っている」というフレーズがやたらと多いような気がして、少し寂しくなりました。

たけわか読み応え評価 ★★★★★

『奇縁まんだら』 http://takezo-book.cocolog-nifty.com/blog/2008/08/post_6552.html

『奇縁まんだら 続』 http://takezo-book.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/post-1690.html

『星新一 一〇〇一話をつくった人』

星新一〈上〉―一〇〇一話をつくった人 (新潮文庫) Book 星新一〈上〉―一〇〇一話をつくった人 (新潮文庫)

著者:最相 葉月
販売元:新潮社
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星新一〈下〉―一〇〇一話をつくった人 (新潮文庫) Book 星新一〈下〉―一〇〇一話をつくった人 (新潮文庫)

著者:最相 葉月
販売元:新潮社
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 とてつもなく面白かった。実は私、星新一は一冊も持っていないのです。だからと言って読んでいない訳ではなく、親しい友達にマニアが数人いて、ほとんどの作品(ショートショートのみですが)は友達の家に入り浸って読みました。友人達はさぞや迷惑だったことでしょう。気に入った本を1~2冊を買おうと思っていて、題名を忘れたまま云十年… 今回、この伝記(作家論?)を読んで、気に入った本だけでなく、すべての作品を読み返したくなりました。

何十冊と読んではいるのに、星新一という人がどんな人かは今まで全く知らずにいたのです。最相葉月の文庫新刊ということでこの本を読んでみたら、もう面白いのなんのって。星新一が星製薬の御曹司だった事も、どの年代の人かさえ知らなかったし、人間関係も起きる事件も波瀾万丈で、その人生の一つ一つが、作品にどう生かされているのか…その緻密な追求に圧倒されて、あっという間に上下巻読みました。この本は少し寝かせて、星新一を読み直してから、もう一度読み返してみたい、そんな作品です。

たけわか読み応え評価 ★★★★★(MAX)

『文壇アイドル論』

 何故、今までこの本を読んでいなかったのだろう?と、とても後悔しました。この本に取り上げられているアイドル(作家)は誰もが知っているビックネームです。

村上春樹、俵万智、吉本ばなな、林真理子、上野千鶴子、立花隆、村上龍、田中康夫というすごい面々です。

一体何冊読んだかわからないくらい、それぞれの作家の作品を読んでいますが、特に中高生の頃、村上春樹、吉本ばなな(現在”よしもとばなな”に改名)、林真理子、村上龍はある一時期までは本当に好きで好きでたまらない作家で、エッセイだろうと対談だろうと、くまなく読んでいました。この評論を読んで、彼らの本を読んでいた当時の自分を思い出すと共に、何故途中から飽きてしまって、読まなくなったのか、その理由までがここには書いてありました。すごい。。

著者あとがきに従って、久しぶりに最近の注目作を読んでみようと思っています。やっぱり、氷室冴子はすごいんですよ(私の結論)。

たけわか読み応え評価 ★★★★★

※タイトル”アイドル”で変なコメが入るので、コメント欄閉じています。

『誤読日記』『紅一点論』『趣味は読書。』 http://takezo-book.cocolog-nifty.com/blog/2009/09/post-1808.html