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追悼:佐藤泰正先生

 11月30日ご逝去されました。
謹んでご冥福をお祈りいたします。

1917年(大正6年)生、満98歳(享年99歳・白寿)

『人生は廻る輪のように』

 エリザベス・キューブラー・ロスの本は遠藤周作の愛読書だったので、とうの昔に読まなくてはならなかったのですが、何度手にしてもすすまず…。緩和医療に関する実用的な本は色々と読んでいたので、ターミナルケアの本丸にいよいよ突入したという心持ちです。

 こちらの本はエリザベスの自伝本。私は大戦後のヨーロッパについて、アンネフランクの関連書籍や、1950年に渡仏した遠藤周作のエッセイなどでしか知ることが無かったので、非ユダヤ系スイス人の視点で描かれたヨーロッパの様子を非常に興味深く感じました。その後、医師となりアメリカに移り住んだエリザベス。1960年代に、病院のあり方についてこんな議論がなされていたとは、これぞアメリカという印象。日本のプライマリ・ケアが、欧米に比べて何十年も遅れていると言われるのもうなずけました。

 第Ⅲ部辺りから時代とは言え、ニューエイジど真ん中で、チャネリングだのなんだのと話について行けなくなりましたが、翻訳が良いので読み物として十分におもしろかったです。

たけわか読み応え評価 ★★★

追悼:安岡章太郎

 最近の教科書には夏目漱石も載っていないそうで、それならばなおのこと”第三の新人”など知るはずもないだろうなぁ。

 名作選くらいは読んでおいてもいいかも。 阿川弘之「年年歳歳」、遠藤周作「アデンまで」、小沼丹「白孔雀のいるホテル」、近藤啓太郎「海人舟」、小島信夫「アメリカン・スクール」、島尾敏雄「湾内の入江で」、庄野潤三「プールサイド小景」、三浦朱門「冥府山水図」、安岡章太郎「ガラスの靴」、吉行淳之介「驟雨」収録。

周作先生の作品はなんで「アデンまで」なんだと思いつつ…、通して読むと、時代感は感じられるかもしれない。しかしながら、どれもこれもおもしろいとは言い難い。ちなみに、安岡章太郎の代父(カソリックの洗礼で、神に対する契約の承認となる人)が遠藤周作。蛇足ですが、「年年歳歳」を書いた阿川弘之の娘が、阿川佐和子です。

NHKテキスト「こだわり人物伝」「チャレンジホビー」

こだわり人物伝 2010年12・1月 遠藤周作〜祈りとユーモアの作家/宮沢賢治〜未来圏の旅人 (知楽遊学シリーズ) Book こだわり人物伝 2010年12・1月 遠藤周作〜祈りとユーモアの作家/宮沢賢治〜未来圏の旅人 (知楽遊学シリーズ)

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 「こだわり人物伝12月 遠藤周作~祈りとユーモアの作家」

 教育テレビ 12月1,8,15,22日

         水曜 22:25~22:50(今夜二回目です)

   再放送 翌週水曜 05:35~06:00

チャレンジホビー めざせ!あこがれのパティシエ (趣味工房シリーズ) Book チャレンジホビー めざせ!あこがれのパティシエ (趣味工房シリーズ)

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発売日:2010/11/25
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     ↑私の好きな青木定治

 「趣味工房シリーズ・チャレンジホビー めざせ!あこがれのパティシエ」

 教育テレビ 毎週月曜日 20:00~20:25

        再放送 翌週月曜日 13:05~13:30

…最近のNHKは、私のツボを突いてくる。

『アガスティアの葉[完全版]』

 晩年の遠藤周作はラーマクリシュナ思想に傾倒していたと言われているのですが、関連する書籍でどうしても手に入らない一冊がありました。日本で最初にサイババを紹介した著者のこの本は、一時期ブームになりかけていたそうですが、宗教がらみの事件で同一視されて憂き目をみた為、しばらく世間から黙殺されていたようです。古本屋で手に入らないか探したのですが、手放す人が少なく、ここ十年ほど手軽に入手できない状態でした(ブックオフで一度だけ入荷のお知らせをもらった時は、原価の4倍以上の値がついていた…)。先日、ふいに本屋の精神世界コーナーを覗いたら、新刊で並んでいたのでびっくり。完全版として再版されたようです。

 アガスティアの葉というのは、太古の昔、聖者アガスティアによって椰子の葉に書かれた予言の書で、個人の運命に関する予言が書かれています(興味のある方はwikiにリンクが貼ってありますのでどうぞ)。真偽はともかくとして、ファンタジーとして読んでも非常に面白かった。文章も美しく簡潔で、宗教的で哲学的で、センチメンタルな恋愛の話も少々盛り込まれて、物語として読んで十分に楽しめる作品だと思います。筆者は自分自身の事が書かれた葉に出会うのですが、私が一番重要だと思った文章だけ、抜き書きしておきます。

「自然の法則を超えるものを手に入れるのであれば、当然、それ相応のものを自然界に返さなければならないことを、私は少しずつ学んだのである。」

占いに頼っちゃだめなのよ…

たけわか読み応え評価 ★★★★